TICA「アイル・ビー・バック」
読者よ!
友よ!!
唐突ではあるが土曜日の夜の定番ソングといえば、
諸君はいったいなにを思い浮かべるだろうか?
僕はやはりベイ・シティ・ローラーズの“SATURDAY NIGHT”であった。
高校1年までのことである。
高校1年からは、EPOの“DOWN TOWN”が、
それにとって替わった。
ご存知、オレたちひょうきん族のエンディングテーマである。
EPOのこの曲は、
長いこと不動のマイ・サタデーナイト・ソングであったのだが、
2002年ついにその座を明け渡す曲があらわれた。
TICAの『アイル・ビー・バック』である。
TICAはクラッシュの“Rock The Casbah”や
ポリスの“De Do Do Do,De Da Da Da”、
ビートルズの、というか僕にとってはジョージ・ハリソンの
“If I Needed Someone”などをカバーしており、
そのナイスな選曲センスと独自のアレンジで
前々から注目していたユニットだった。
これらの曲は薄暗いバーで聴くのがお似合いな
大人っぽい曲調だったのだが、
『アイル・ビー・バック』は一転して、
アップテンポでキャッチーな曲だった。
映画“とらばいゆ”の主題歌でもあるので、
知っているという人も多いかもしれない。
土曜日の夜。
それはいつの時代も、僕にとっては特別な時間である。
土曜日の夜は、すべてが祝福ムードにあふれている。
そんな特別な時間は、いい音楽とともに過ごしたい。
TICAの音楽は、その欲求を十分に満たすものだった。
TICAのライブには1度しか行ったことがないのだが、
それ以前にヴォーカルの武田カオリさんを1度見たことがある。
ちょうどこの曲を含むアルバム“Phenomena”の
プロモーションがらみだったのだろう。
渋谷のHMVから生放送している
J-WAVEの番組に出演するというので見に行ったのだ。
このことは事前に情報を得ていたわけではない。
実はその日の番組CMで知ったのである。
だいたいゲストが登場するのが18時半ぐらいだから、
18時に会社を抜け出せば渋谷には十分間に合う。
僕は仕事をしながら、そんな算段を立てていた。
そして首尾よく会社を抜け出し、
武田カオリさんの生トークを聞けた次第である。
はじめて見た生の武田カオリさんは、
ホワーンとしたいい感じの女性であった。
現在TICAは活動をインディーズシーンに移しているようで、
TICAの活動に生でふれる機会はそう多くはない。
しかし、わが家では今日もTICAの『アイル・ビー・バック』が流れている。
実は、このブログをアップしながら聴いているのだ。
TICAの『アイル・ビー・バック』は大好きだが、
“I’ll be back”という言葉自体は、あまり好きではない。
僕はどこにも戻りたくないし、
そもそも戻る場所がどこかもわからない。
やっぱり“I’ll be back”よりは
“I can go anywhere”のほうが攻めの人生っぽくていい。
「俺たちは流れ星 これからどこへ行こう」とは、
佐野(元春)くんの“ナポレオンフィッシュと泳ぐ日”の一節だが、
僕はこんなボヘミアン・スピリットが好きだ。
今日は働かない。今日は休むのだ。
さあて、これからどこへ行こうか?
きっと楽しいことがいっぱい待っているに違いない。