T-Rex「メタル・グルー」

昨日で、阪神淡路大震災から12年が経った。
当時の総理大臣は、村山富市氏であった。
あらためて月日の流れは早いなと思う。

震災当時、ビリー・ジョエルが来日していて、
大阪でコンサートが予定されていた。
ビリー・ジョエルも大阪で地震に遭ったのである。

ビリー・ジョエルは、この状況下で自分にできることは何かと考え、
そしてコンサートを予定どおり行った。
被災者の方たちの痛みや苦しみを体験してもいない僕がこんなことをいうのもなんだが、
僕はこのビリー・ジョエルの行動は正しかったと思う。

「こんなときにコンサートなんて」など、
いろいろと批判もあっただろう。
しかし、被災者の方たちのなかにもビリー・ジョエルのコンサートに足を運んで、
元気をもらった人もたくさんいると信じたい。
僕はロックンロール音楽が与えてくれる力を信じる。

外国人のなかには母国で地震をほとんど体験していないことから、
日本で地震に遭ってパニック状態になる人が多いと聞く。
-Rexのマーク・ボランもその1人である。

これは渋谷陽一が語っていたことなのだが、
-Rexが来日していたとき地震があり、
マーク・ボランは「大地が割れるゥ〜」と大パニックになったという。

かくいう僕も、地震は大の苦手である。
地震の怖いところは、いつくるかわからないということもあるが、
たとえ小さな揺れでも、いまのは余震で少ししたら大きいのがくるのではないか、
と思わせてしまうところである。

東海大地震の危険性は、僕が子どもの頃からいわれていた。
できれば、そんなものはきてほしくない。
地震はもとよりあらゆる天災を未然に防ぐ方法が開発されないものだろうか?
もしそれをつくり出せた人がいたら、
世界中のあらゆる勲章と称号をその人に与えてもいい。
っても、与える権限など、僕にはまったくないのだが・・・。

-Rexのアルバム“スライダー”のジャケット写真は、
リンゴ・スターの撮影である。
僕がはじめて買ったT
-Rexのアルバムでもある。

このアルバムに収められている『メタル・グルー』は、
-Rexの代表曲のひとつだが、
この曲に魅せられて『スライダー』を買ったのだ。
高校
3年生のときである。

このときすでにコピーライターを目指していた僕は、
この曲を使って
CMをつくったらカッコいいだろうなと思った。
そして、このことを“いつか実現したい人生リスト”のひとつに加えた。

しかし、生き馬の目を抜く広告業界、
同じことを考える人間はいるもので先を越されてしまった。

忘れもしない
ISUZUのドミンゴというクルマのCMであった。

かくして、僕の『メタル・グルー』計画は、
僕のリストの中から消えた。

しかし、僕にはまだもうひとつ、
『メタル・グルー』計画と同じ時期に考えた素晴らしいアイデアが残っているのだ。

ある曲を
CMソングにした化粧品のキャンペーン企画である。
これはまだ先を越されてはいない。
いつか必ず実現させてやると、虎視眈々なのである。

ちょうど今日は、
夕方から某化粧品会社のキャンペーン企画のプレゼンにいってくる。
商品特性がまったく違うので、
僕の秘蔵アイデアを盛り込むことはできなかったが、
この年末年始の大半を費やして立案した企画のプレゼンである。
いい結果を引き寄せられるよう、意気揚々と出かけてきます。


2007.01