柴田恭兵「5マイル・アヘッド」

先週の土曜日の朝、
休日恒例のジョギングで日本武道館に行ってきた。
僕が行ったのは朝の
8時半ぐらいだったのだが、
ぽかぽか陽気にも誘われて、
北の丸公園は多くの人々で早くも賑わっていた。

いったん帰宅してから、今度は上野公園へと出かけた。
西郷像のところから国立科学博物館までを往復したあと、
不忍池のほとりを久々に歩いてみた。

不忍池というと、
僕はどうしても想い出してしまうドラマがある。
TBSで放映されていた赤いシリーズの第8作“赤い嵐”である。

柴田恭兵扮する若い警察官(大野真)がある日、
不忍池で血まみれになっている娘を発見する。
娘は記憶喪失で、
真の両親
(松村達雄さんと淡路千景さん)が経営する豆腐屋に住み込ませる。
記憶喪失の娘は真たちによって「小池しのぶ」と名づけられた。

この名前、むろん不忍池がモチーフになっていることはいうまでもない。
このしのぶを執拗に追いかける刑事・山根に緒形拳。
山根は長野で起きた、しのぶの父親殺害事件の真犯人を追っているという
サスペンス仕立てのドラマであった。

この娘役が第3回ホリプロタレントスカウトキャラバンで
グランプリに輝いた能瀬慶子である。
この能瀬慶子のあまりにもなセリフの棒読みぶりと
柴田恭兵の臭すぎる過剰な演技が話題を呼び、
この“赤い嵐”はドラマの本筋とは違った部分で話題を集めた。

いってみればサスペンスドラマというよりも、
ギャグドラマの世界に迷い込んでしまったのである。

「しのぶちゃん」「真さん」という
柴田恭兵と能勢慶子のやりとりをモノマネする人も多く、
僕の同級生のシカマもその一人だった。

シカマは同じサッカー部の仲間だったのだが、
このオトコ・・・能瀬慶子の大ファンであった。
なので毎週熱心に観ているうちに、
このモノマネをマスターしたのである。

シカマはほかにもネタが豊富で、
松田優作や水谷豊、松山千春、はては通っていた学校の先生まで、
いろんなモノマネで笑わせてもらった。

僕はシカマと違って、熱心に“赤い嵐”を観ていたわけではないので、
ドラマのディテイルについては憶えていない。
最終回も観たはずなのだが、結末がどうだったのかも忘れてしまった。

なのに、このドラマの主題歌だけはいまもはっきりと憶えている。
柴田恭兵自身が唄った『
5マイル・アヘッド』である。

この曲は柴田恭兵が所属していた
東京キッドブラザースの主宰者・東由多加氏が作詞を担当し、
ジュリーの『時の過ぎゆくままに』『勝手にしやがれ』をはじめ
数々の大ヒット曲を手がけた大野克夫氏が作曲を担当した。

歌詞カードが手元にないので正確な表記ではないかもしれないが、
「立ち止まる前に跳べと 想い出を置き去りにして
 走り続ければ朝はもう一度来るだろう
 ためらいを捨てて
5マイル遠くまで行くんだ
 
Start walkinto 5 mile ahead」という歌詞だったと思う。

1マイルは約1.6キロメートルなので、
5マイルといえば8キロメートルである。
距離にしたら不忍池から新宿ぐらいであろう。

「遠くまで行くんだ」と歌っているワリには、
なんとも微妙な距離感ではあるが、
いまの僕にとっては
8キロというのは1つの目安である。

今年の2月にはじめた休日恒例のジョギングの距離を
そろそろ伸ばそうと考えているのだ。
これまでは久々に運動をはじめたということもあり
試運転がてら
5キロぐらいの距離にしていたのだが、
だいぶカラダも走りなれてきたので、
自分としてはもうちょっと距離を伸ばしても大丈夫かな、
なんて考えているのである。

さっそく今週末あたりから、距離を伸ばしてみるか。
そして秋に地元文京区で行われる、
礫川マラソン大会に出場するのだ。

といっても、
種目は
6キロレースに出ようと考えているのだが()


2007.04