大川栄策「目ン無い千鳥

昨日、以前勤めていた会社の労働争議について書いたが、
会社を訴えた女性デザイナーの歓迎会のとき、
僕が唄ったのは大川栄策のデビュー曲『目ン無い千鳥』である。

この曲、父親が大好きでよく車のなかでかけていた。
小学校
1年か2年生のころだと思うが、
僕はこの歌を完全にマスターしたのである。
以来、宴会の飛び道具として僕が大切にし続けている
1曲だ。

大川栄策と陣内孝則は共に福岡県大川市出身である。
ウソかホントが知らないが同郷の先輩である大川栄策が
テレビでタンスを担いでいる姿を見て陣内は
「俺もなにかやらんと」と決意し、
芸能界入りを目指すようになったという。

陣内の実家は木工店だか木材店をやっていて、
後に芸能界入りした陣内を大川栄策はまわりの人たちに
「陣内木工
()店の」といって紹介したそうだ。
なんとなく同郷の先輩・後輩の温かい人間関係が伝わってくる素朴な話である。

先月21日、上野公園を散策していたとき、バザーをやっていた。
僕はこういうものは素通りできないタチで、
さっそく何かおもしろいものないかなと物色し始めた。
段ボール箱にシングルレコードがどっさりと入れられていたので、
僕は宝探しの気分で
11枚レコードを見ていた。
ら、あったのである。
『目ン無い千鳥』が
!!

このレコードはA面が大川栄策の兄弟子・アントニオ古賀の曲、
そして
B面に大川栄策の『目ン無い千鳥』という変則的なものなのだが、
実質的な大川栄策のデビューシングルである。
僕は『目ン無い千鳥』のレコードを見るのは初めてだった。

前述のとおり『目ン無い千鳥』は
6歳か7歳の頃からの愛聴歌であり、
大人になってからの重要な愛唱歌
(!?)である。
まさにここで会ったが
35年目だ。
買おうか買うまいか猛烈に迷った。
きっと僕が買わなければ、誰も買わないに違いない。
シングル盤をじっと見つめ、微動だにしない僕。

だが結局、悩みに悩んで買うのをやめた。

そのレコードは長年野ざらしになっていたのか、
ジャケットはしわくちゃに汚れ、
少し砂っぽくザラついていた。
盤面の状態もよくなかった。
買ったはいいものの、
針が飛びそうな盤面だったのである。

せめてジャケットがきれいであれば、
お部屋のインテリアとして買っていたのだが、
ジャケット・盤面ともにこの状態ではあきらめざるを得なかった。

誠に残念である。

ところで僕はずっと知らなかったのだが、
この『目ン無い千鳥』はその昔、霧島昇も唄っていたそうだ。

よし、じゃあ明日は
霧島昇の代表曲のひとつ『蘇州夜曲』を取り上げよう♪


2007.05