松田優作「横浜ホンキー・トンク・ブルース」


読者よ! 友よ!!
最近どうもバタバタと落ち着かない日々を送っているせいで、
この日記も書いたり書かなかったりということが続いている。
許してたぼれ。

今日は朝から横浜に行ってきた。
山下公園の近くで、新しい仕事の打ち合わせをしてきたのだ。
このたび、とあるクルマのディーラーの
神奈川県全域におけるプロモーションを担当させていただけることになり、
その打ち合わせに朝から出かけてきた次第だ。

この仕事、ダメもとでアプローチさせていただいたら、
ぜひお願いしたいということになった。
しかも毎月レギュラーで、数多くの制作物を手がけられる。
なんのバックボーンももたず徒手空拳で無謀にも独立した僕からすれば、
実にありがたいお話である。

クライアントは国産メーカー系のディーラーなのだが、
一部フォルクス・ワーゲンも扱っている。
僕が独立するにあたり、
強力な後押しとなったフォルクス・ワーゲンの広告を、
たとえメーカー仕事ではないにせよ担当できるのはうれしい限りだ。
自分の幸運に心から乾杯したい。


しかし、浮かれてばかりはいられない。
クライアントは僕に多大なる期待をしている。
それに仕事で応え続けなければならないのだ。
正直いってプレッシャーはあるが、
そのプレッシャーすら快感である。
あとは結果を出していくだけだ。
その先にはきっと、さらにいいことが待っていると信じている。

横浜に行くのは実に久しぶりであった。
ので、行く前からワクワクしていた。
まず行くルートをどうしようかと考えた。
候補に挙げたのは「
1.東京から東海道線に乗って行く」
2.品川から京急線で行く」「3.渋谷から東横線で行く」
そして「
4.田園都市線であざみ野に出て市営地下鉄で行く」の4つであった。
さすがに
4は無謀すぎる。
結局、時間的にもロスが少ない無難な線ということで
1.の東京駅から東海道線で行くことにした。

東海道線というのは、実はあまり乗ったことがない。
せっかく乗るのだからボックス席の窓側に座ろうと僕は早めに東京駅に着き、
先頭で電車を待った。
この努力の甲斐があり、望み通りにボックス席の窓側の席をゲット。
僕は満足げに、車窓を流れる景色に見入った。

考えてみれば多摩川を渡るのも久しぶりである。
僕は久々に多摩川を見るのも楽しみにしていた。
が、東海道線から見る多摩川はイマイチ美しくなかった。
やはり多摩川は、二子玉より上流で見るのがいい。

横浜から京浜東北線に乗り換え、
関内からホテホテと山下公園方面へと歩いた。
今日はまるで真夏が戻ってきたかのような暑さである。
今日からお彼岸だというのに。
その暑さのなかで、外人のモデルさんが毛皮を来て撮影をしていた。

指定された打ち合わせ場所は、
ホテルニューグランドの裏手であった。
ホテルニューグランドといえば、
『横浜ホンキー・トンク・ブルース』を想い出さずにはいられない。
俳優の藤竜也さん作詞、
元ゴールデン・カップスのエディ藩さん作曲による名曲である。

 
 皮ジャン羽織ってホロホロトロトロ

 バーボン片手に千鳥足

 ニューグランドホテルの灯りがにじむ

 センチメンタル ホンキー・トンク・メン

 ひとり飲む酒わびしくて

 映るグラスは過去の色

 貴女恋しい黄昏の

 横浜ホンキー・トンク・ブルース


この曲は、原田芳雄さんの代表曲として知られているが、
松田優作も唄っていた。
いや、この表現は正しくない。
一説によると、松田優作のために
『横浜ホンキー・トンク・ブルース』はつくられたという。
真偽のほうは定かではないが。

原田芳雄さんをこよなく愛する僕は、
もちろん『横浜ホンキー・トンク・ブルース』も愛している。
で、松田優作のバージョンを聴きたい、
それだけのために松田優作のライブ盤を買った。
内容は想像していた以上に素晴らしかった。
たしか松田優作の『横浜ホンキー・トンク・ブルース』は
YouTubeで観ることができるはずだ。

YouTubeで観ることができるといえば、
今年の
1月にOAされた“タモリ倶楽部”を忘れてはいけない。
京急を借り切ってタモリと原田芳雄さん、くるりの岸田繁、
ホリプロの名物マネージャー南田、そしてキッチュこと松尾貴史が
京急の久里浜工場見学に出かけたときの模様が観ることができる。
芳雄さんの鉄道マニアぶりが見てとれ、なかなか楽しい映像である。

今日の帰路は京急で帰ってこようかなと思ったのだが、
ついつい石川町から座れたため、そのまま京浜東北線で帰ってきた。
不覚にも僕は電車のなかで眠ってしまい、多摩川を見逃してしまった。
まあいい。
多摩川は別の機会にゆっくり見に行くとしよう。

どうせなら、京急を貸し切りにして行くか(笑)

2007.09