インディゴ「BLUE


1993年の昨日、横浜市金沢区にオープンしたのが
「恋する遊び島」のキャッチフレーズでおなじみの
横浜・八景島シーパラダイスである。
人口島である八景島を舞台に
水族館やホテル、レジャー施設などを設けた複合型遊園地だ。

ちなみに僕は、一度もここに行ったことはない。
が、よくラジオから流れてきた
CMの影響により、
なんとなく親近感を覚える場所だ。

2000年、この横浜・八景島シーパラダイスのCMソングに起用されたのが
インディゴの『
BLUE』である。
インディゴは
1998年、田岡美樹、高木権一、市川裕一の3人で結成。
2000524日、メジャーデビューを果たした。

そのデビュー曲が、この『
BLUE』である。

この曲のミュージック・クリップの監督を務めたのが俳優の田辺誠一で、
こちらも話題となった。

このCD、僕もさっそく購入したのだが、
曲もさることながらジャケットがこれまた魅力的であった。
ジャケットにはプールサイドを舞台に
田岡美樹ちゃんの横顔を撮影した写真が使われていたのだが、
この写真がなんとも空気感が伝わってくるいい感じだったのである。

この写真のほかにジャケットに入っているのは、
CDの盤面を模したデザインのなかにタイトルの『BLUE』の文字、
そしてインディゴのロゴ。

まるで淺井慎平氏が写真を手がけた「いいちこ」の広告や
昔の「ジャンセン」の広告を思わせるような世界であった。

好き嫌いでいえば、僕はシンプルな広告が好きである。
ワンキャッチ、ワンビジュアル、ワンボディ、そしてロゴ
・・・この
4要素だけですべてを完結したい。
広告として、そのぐらいの情報量がベストだと思うからだ。
この情報量だと、いいたいことがブレない。
シンプルな分だけストレートに伝わると考える。

しかし、クライアントによっては、
アレもいいたい、コレもいわねばと次々と情報を増やし、
結局なにをいちばんいいたいのかわからない広告になってしまうことが往々にしてある。
そこをうまくコントロールして、
情報の交通整理をしてあげるのがクリエイターの役目だと思う。

今日はこれから、とある照明機器メーカーに打ち合わせに行ってくる。
照明機器メーカーといっても一般消費者相手ではなく、
医療機器のメーカーなどに商品を納めている会社らしい。

その照明機器メーカーのシェアが急激に下がってきているので、
なんとかしてほしいというのだ。

ある意味、広告のクリエイターの仕事というのは、
カウンセラーに似ている。
悩みを聞きだし、その解決策を明確に提示してあげなければならないのだ。

退職まで2ヵ月ちょっと。
その解決策の成果が現れるのは、僕が退職してからになる。
僕はその会社の将来を見届けることはできない。

しかし、僕はクリエイターとしての誇りと責任にかけて、
しっかりとこの仕事を限られた時間のなかではあるが全うしたいと思う。

クライアントの企業規模や知名度に関係なく、
喜んでもらえる仕事をし続ければ、未来はいくらでも開けてくる。
それを信じて、じゃあ、いってきます!

ちなみに
昨日は横浜・八景島シーパラダイスの開園記念日だったが、
今日
59日は上野恩賜公園の開園記念日らしい。


2007.05